新規和牛育種組合の承認について
和牛育種組合は,地域の特色ある牛づくりを目指し,全国の主要産地において,種雄牛造成ならびに種雄牛の母体となる繁殖雌牛集団の整備,地域の核となる系統の造成に取り組んでいます。
これらの取り組みは,それぞれの産地の活性化はもちろん,今後の和牛の育種・改良を考えた場合に,必須の活動であると位置づけられています。
平成22年6月24日の平成22年度育種推進委員会において,全国28番目の育種組合である 青森県 「三戸地方黒毛和種育種組合」の設立が承認されました。
育種組合一覧(15県・28組合)
青森県 三戸地方黒毛和種育種組合(新規)
岩手県 いわて和牛中央育種組合・県南和牛育種組合
宮城県 みどりの和牛育種組合・登米和牛育種組合・栗原和牛育種組合
秋田県 由利和牛育種組合
福島県 福島県和牛育種組合
岐阜県 飛騨地区和牛育種組合
兵庫県 城崎和牛育種組合・美方郡和牛育種組合・淡路和牛育種組合
鳥取県 鳥取県和牛育種組合
島根県 能義和牛育種組合・仁多郡和牛育種組合・飯石和牛育種組合
岡山県 岡山和牛育種組合
広島県 広島県和牛育種組合
長崎県 壱岐市和牛育種組合・北松地区和牛育種組合・五島和牛育種組合
大分県 豊肥和牛育種組合・玖珠郡和牛育種組合
宮崎県 宮崎市郡和牛育種組合・東諸県郡和牛育種組合・
西諸県郡市和牛育種組合・ 都城和牛育種組合
鹿児島県 鹿児島県和牛育種組合
「系統再構築事業」の実施について
社団法人全国和牛登録協会では,将来の和牛改良に必要となる集団の遺伝的多様性の確保のため,各地域の育種組合で行われている系統再構築に向けた取り組みの支援を行うことを目的とし,平成22年度より「系統再構築事業」を実施いたします。
平成22年6月24日(木)に開催されました平成22年度育種推進委員会において,下記の11系統の事業計画が審査され,実施系統に選定されました。
- 大分県 玖珠郡和牛育種組合 「たから系」
- 広島県 広島県和牛育種組合 「広島系」
- 鹿児島県 鹿児島県和牛育種組合 「しらき系」
- 鹿児島県 鹿児島県和牛育種組合 「たけやま系・宝春系」
- 鳥取県 鳥取県和牛育種組合 「気高富士系」
- 岡山県 岡山和牛育種組合 「たま系」
- 岩手県 いわて和牛中央和牛育種組合 「寿高系」
- 宮城県 みどりの和牛育種組合 「みどりの系(第2横利系)」
- 兵庫県 城崎和牛育種組合 「とら系」
- 兵庫県 美方郡和牛育種組合 「熊波系」
- 島根県 能義和牛育種組合 「彦右衛門蔓」
平成21年度現場後代検定合同調査会について
平成22年2月11日~16日に、平成21年度現場後代検定合同調査会が開催されました。

場 所:兵庫県神戸市長田区 神戸市中央卸売市場 西部市場
〃 中央区 兵庫県民会館
内 容:2月11日(木)調査牛の搬入,個体確認,生体調査
12日(金)体重測定,と畜,解体
15日(月)枝肉調査,展示,販売,枝肉研究会
16日(火)シンポジウム
調査牛:去勢40頭,雌17頭
・岩手県 「純康大」 (黒原4778)の調査牛(雌 3頭)
「桜忠陸」 (黒原4782)の調査牛(去勢3頭)
「沢茂治」 (黒原4781)の調査牛(去勢3頭)
・宮城県 「北糸」 (黒原4760)の調査牛(去勢2頭,雌1頭)
・福島県 「喜多平茂」(黒 14188)の調査牛(去勢2頭,雌1頭)
・茨城県 「安福幸」 (黒原4594)の調査牛(去勢2頭,雌1頭)
・岐阜県 「飛騨国」 (黒原4812)の調査牛(去勢3頭)
・鳥取県 「勝大山」 (黒原4746)の調査牛(雌 3頭
・島根県 「伯宝」 (黒原4710)の調査牛(去勢4頭)
・岡山県 「西乃糸藤」(黒 14066)の調査牛(雌 3頭)
・山口県 「安糸桜」 (黒原4806)の調査牛(去勢3頭)
・長崎県 「照平」 (黒原4837)の調査牛(去勢4頭)
・大分県 「萬福8」 (黒 14108)の調査牛(去勢3頭)
「安平土井」(黒原4841)の調査牛(去勢3頭)
・宮崎県 「利宮丸」 (黒 14146)の調査牛(去勢2頭,雌2頭)
・鹿児島県「勝安竜」 (黒原4796)の調査牛(去勢2頭,雌1頭)
・沖縄県 「勝海星」 (黒原4810)の調査牛(去勢3頭)
・兵庫県 「芳寛土井」(黒原4686)の調査牛(去勢1頭,雌2頭)
出品種雄牛は15県18セットの出品でした。
平均年齢は5.2歳(4.5~6.7歳)で、昨年度より0.2歳ほど若く、18頭すべてが現場後代検定中でした。
本調査会の目的である若い種雄牛の早期能力評価に適した出品で、各地域からの特色を意識した種雄牛の出品もありました。
枝肉研究会では、各出品県から種雄牛造成の経緯や肥育期間中の飼養管理方法等について報告をいただき、結果の考察・検討を行いました。最近の調査会では食味性などの和牛の特性に関する検討の役割が重要となっており、光ファイバー分光測定法によるMUFA(モノ不飽和脂肪酸)含有率の測定を行いました。
シンポジウムでは、「牛肉のおいしさ評価について」をテーマに、牛肉のおいしさの評価に対する取り組み事例について発表をいただきました。
[枝肉研究会ならびに総括検討会]
1.枝肉研究会ならびに総括検討会
1)出品種雄牛紹介
2)生体および枝肉総評
(1)造成目的や血統構成からの生体の考察と総評
(2)造成目的や血統構成からの枝肉の考察と総評
(3)格付成績からの総評
(4)MUFA予測値の統計量および脂肪の質の総評
(5)その他(流通サイドからの枝肉の講評)
3)出品セットを絞った検討
岩手県「沢茂治」,茨城県「安福幸」,島根県「伯宝」,宮崎県「利宮丸」, 兵庫県「芳寛土井」
(1)種雄牛が造成された背景について
(2)の生体および枝肉からの考察について
(3)調査牛以外の枝肉成績も含めた全体評価
(4)質疑・応答
4)総括
2.感謝状贈呈
[シンポジウム]
テーマ:「牛肉のおいしさ評価について」
1)基調報告
「これまでの脂肪の質評価に関する結果報告」 本会 勝田 智博
2)講演
(1)「長野県のおいしい牛肉認定事業について~『信州プレミアム牛肉』の誕生~」
長野県農政部園芸畜産課 主査獣医師 山本 修
(2)「牛肉の脂質評価に対する兵庫県の取り組み」
兵庫県立農林水産技術総合センター 畜産技術センター
主任研究員 岩本 英治
第15回和牛育種・改良問題公開セミナーの開催について

平成21年12月22日(火),(社)全国和牛登録協会にて,第15回和牛育種・改良問題公開セミナーを開催しました。
今回のセミナーでは,「和牛の繁殖能力の向上に向けて」をテーマとし,繁殖能力に係わる各種の調査分析結果の報告を行いました。また,宮城県JA栗っこの齋和哉氏より,地域の繁殖雌牛集団の改良や組織づくりについて具体的な取り組みの事例を紹介いただきました。
当日は23県より48名の出席があり,有意義なセミナーとなりました。
[話題提供表題]
1)和牛の繁殖能力の現状 (本会 情報解析課)
2)子牛生産指数の育種価の概要(本会 情報解析課)
3)宮城県栗原市金成地区における繁殖経営指導事例
(JA栗っこ 齋 和哉 氏)
4)生涯繁殖能力の分析について(本会 情報解析課)
5)総括検討
第10回全国和牛能力共進会並びに審査研修会の開催について

審査研修会風景(島根県)
第10回全国和牛能力共進会の主旨説明ならびに第10回全共の最終比較審査において適用される新しい審査標準の周知のための研修会を,全国3ヵ所にて開催しました。
○東部・中部ブロック
開 催 日:平成21年10月29日(木)~30日(金)
会 議 会 場 :盛岡・つなぎ温泉ホテル紫苑(岩手県盛岡市)
審査研修会場:JA全農いわて中央家畜市場(岩手県岩手郡雫石町)
参 加 者:97名
○中四国ブロック
開 催 日:平成21年12月14日(月)~15日(火)
会 議 会 場 :ホテル宍道湖 (島根県松江市)
審査研修会場:全農島根県本部島根中央家畜市場( 〃 )
参 加 者:123名
○九州ブロック
開 催 日:平成21年12月7日(月)~8日(火)
会 議 会 場 :ホテルグリーンピア南阿蘇(熊本県阿蘇郡南阿蘇村)
審査研修会場:南阿蘇家畜市場 (熊本県阿蘇郡高森町)
参 加 者:139名
[研修内容]
1.第10回全共のおもな取り組みについて
1)第10回全共第4区系統雌牛群の取り組みについて
2)よく分かる「子牛生産指数」
2.黒毛和種種牛審査標準の改正について
3.新しい審査標準による審査研修
宮城県 みどりの和牛育種組合ミニ現地検討会の開催について

みどりの和牛育種組合ミニ現地検討会調査牛
平成21年12月9日(水),宮城県遠田郡美里町 全農みやぎ総合家畜市場にて,みどりの和牛育種組合のミニ現地検討会が開催されました。
宮城県内の3つの育種組合では,県内の雌牛集団の基礎を築いた「茂重波」の遺伝子を柱にしながら,それぞれの組合で,地域に特色ある系統の再構築に取り組んでいます。
今回のみどりの和牛育種組合の現地検討会では,「みどりの系」に関連する雌牛と,「茂重波」との関連の深い雌牛を調査するとともに,育種組合活動の今後の方向性についての確認が行われました。
兵庫県下和牛育種組合ミニ現地検討会について
兵庫県下の3育種組合(城崎,美方郡,淡路)のミニ現地検討会が,8月17~19日の3日間に開催され,各育種組合の組合活動を通じた系統再構築への取り組みについて検討がなされました。
◇城崎和牛育種組合(平成21年8月17日 養父市)
城崎和牛育種組合では,これまでも「城崎系」雌牛の特徴についての調査や,指定交配産子の産子調査を行ってきましたが,今回は城崎系の代表的な雌系統である「とら系」につながる雌牛10頭が集められ,現状の確認・特徴の調査と今後の系統再構築の展開について検討されました。

城崎和牛育種組合ミニ現地検討会風景
◇美方郡和牛育種組合(平成21年8月18日 美方郡新温泉町)
美方郡和牛育種組合では,これまでも「熊波系」再構築に向けた検討を行ってきましたが,「熊波系」グループに位置づけられる個体は兵庫県内でも少なく,早急な対策が必要となってきています。
今回の検討会では,「熊波系」再構築のための指定交配の対象となった雌牛11頭について調査を行うとともに,「熊波系」再構築の方向性について確認・協議を行いました。

美方郡和牛和牛育種組合ミニ現地検討会風景
◇淡路和牛育種組合(平成21年8月19日 淡路市)
淡路和牛育種組合では,新規種雄牛「宮弘波」「丸宮土井」の産子調査が行われました。この2頭の種雄牛については,淡路和牛育種組合管内の生産で,城崎系とも関連があり,兵庫県の基幹種雄牛のなかでも特徴のある血統構成をもつことから,今後の活躍に期待がもたれています。
当日は,「宮弘波」9頭,「丸宮土井」9頭の産子について調査が行われ,今後の利用方法等について検討がなされました。

淡路和牛育種組合ミニ現地検討会風景
鳥取県和牛育種組合現地検討会の開催について

平成21年7月29日(木),鳥取県東伯郡琴浦町 鳥取県中央家畜市場にて,鳥取県和牛育種組合の現地検討会が開催されました。
当日は,鳥取の特色ある系統の再構築を目指し,雄系統の「気高富士系」11頭,雌系統の「ひらしげ系」4頭,「ますお系」4頭,「しば系」4頭が出品され,それぞれの系統の特徴や今後の展開について検討がなされました。